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スロースターターな影ノ虚です、凄く四苦八苦したよ第2話
館長さんが酷い、でも書きたかった場面が書けたので一応満足
今回は月下ちゃんが早々にログアウトしてしまって、誰かの反応も無いまま載せてみる
ちょ、ちょっと不安とか無いんだからね!(オイ)
・・・だってやっぱり未知の領域だと、不安なんだもん・・・orz


ひヨり、ちゃン・・・ひヨリ、ちゃ・・ン

「アナタも動けたら、一緒に遊べるのにね・・・ミィちゃん」

まダ、イッ・・・ショに・・・いたコろ・・
ソういっ、テ・・・サびシソう、だっタ・・
いマ、なら・・・イッしょ、に・・・あソ、べ・・ルよ・・?
だ、カラ・・アそぼ、ウ・・よ・・
かくレ、んボ・・・とか・・・オにご、ッコ・・・と、か
アそ・・・ボ、ぅ・・よ・・ヒよ、リ・・ちャ・・・ン・・・
ハしって、たラ・・こケ、チャ、うよ・・?
マっ、て・・・マッて・・・どコに、い・・くノ・・・・?

『お゛ぃ、デ・・・が・・・ナ、ぃ・・・でェ・・』

アソ、ぼウよ・・・あソボ、ぅヨ・・・

もゥ、ひトリ・・・は・・・イ・・・






















「ひっ!!!!!!!」

いきなり聞こえたあの声に、アタシは思わず声を上げて腰を抜かした
咄嗟に館長さんが支えてくれたから、尻餅をつかずに済んだけど・・

「大丈夫か?」
「あ・・・は、はぃ・・・」
 
正直、精神的には大丈夫じゃない
今の声・・凄く、嫌だ
夢で聞いた時は、気持ち悪いとしか思わなかったけど
今は気持ち悪いとかを通り越して・・・恐怖しか感じない

「・・あまり見ない方が賢明かもしれない・・・君はそこの椅子に座っていなさい」
「は、はぃ・・・」

アタシは館長さんに支えてもらいながら、椅子に座った
門の所にいる、あの黒いモヤ
アレは一体なんなのか
霊的なモノ?お化け?悪霊?
何でアタシが付き纏われてるの?
何で、館長さんはアレが見えているの?
どうして館長さんは・・・そんなに、冷静でいられるの?
考えても考えても・・・やっぱり、答えは出ない
頭が疑問と恐怖で支配されてて・・・自分で言うのもあれだが、半分パニック状態かもしれない
そもそも、冷静ってなに?
今の私は、一体どういう状況に置かれているの?

「・・・とりあえず、アレはこの敷地内には入れないから安心しなさい」
「・・・・・・」

何でそんな事が言えるのかと、館長さんに言いたかった
でも、今はそんな事すら聞く余裕がなかった
今までおぼろげに感じていた、恐怖心
3日間見続けた、同じ夢
時折感じる、強烈な視線
耳に嫌でも残る・・・夢の中の子供の声
目に見えなかった恐怖が今、あの窓の向こうにいる
そう考えただけで、言いようの無い不安と恐怖が・・・アタシの精神を蝕んでいく

「・・・フム・・・」

窓の外を見つめて、館長さんは何かを考えるように顎に手を添えていた
アタシは門の方を見ないように、外を見た
夕焼けの色は、さっきよりも凄く濃くなっていて
もうすぐ、夜が来る事を告げていた

「・・・まだ、いるんですか・・・?」

意を決して、館長さんに聞いてみた
いてもいなくても・・・今は、誰かの傍を離れたくはなかった
でも、館長さんに迷惑をかけるわけにもいかないし
それに明日も学校があるし、宿題もまだやっていないし
出来るなら、自分の家であるあの部屋に帰りたい
帰っても誰もいないけど、やっぱり自分の家が一番落ち着く
今の私のテリトリーは、あの部屋なんだ
とにかく、落ち着きたい
余裕が無くて、不安定で・・・息が詰まりそうだ

「・・・・・・残念だが、まだいる」
「ぅ・・・」

どうしよう、このままだと帰れない

「・・・あの感じは・・まさかとは思うが・・・」

何か思い当たる節でもあるのか、館長さんが携帯を取り出した

「出ればいいが・・・あ、もしもし?起きていたか」

「少し話があるんだが」とか言いながら、館長さんは電話の相手と話し出した
話の内容は、よく覚えていない
すぐ傍で話しているから、声は聞こえてた
けれど今の私は、館長さんが誰かと何を話しているかとか・・・気にする余裕がなかった
小刻みに震える、アタシの身体
窓の外にある恐怖が・・・時間が経つにつれて、更に強く感じるような気がした
此処へ来て、一体どのくらい時間が経ったのか
そう思った瞬間、ポンと肩を叩かれた

「っ!!!!」
「!・・・あ・・・す、すまない・・・名前を呼んだんだが、反応がなくて・・・。
 その様子だと、聞こえてなかったみたいだな」
「へ・・あ・・・」

すみませんと言おうとしたけど、声が上手く出ない
そんなアタシに、館長さんは

「すまないが、少し出てくる」

と、淡々とした口調でそう言った
もしこの時アタシの中にまだ冷静さというモノがあったら
「こんな状況で1人にしないでください!」とか
「私も一緒に行かせて下さい!」とか、言っていたと思う
けれどその時のアタシは、目の前で何かを言っている館長さんの声を聞き取る事が出来なかった
いや、その余裕がなかった
館長さんがさっき言っていた、「出てくる」という言葉の意味を・・・理解するのに必死だったから

「正面は“アレ”がいるからな・・・とりあえず自宅の入り口から・・・ん?」

館長さんが行ってしまうと思って、アタシはつい館長さんの服裾を掴んだ
何も言えずに、ただただ掴むという行為しか出来なかった

「・・・こんな状態の君を置いていくのは、少々酷だろう。
 しかし元凶である“アレ”をどうにかするための辛抱だ、少しの間だけ頑張ってくれ」

そう言って、館長さんはアタシの手を離させてそっと頭を撫でた
どうにかするって、一体どうするの?
少しってどのくらいなの?
頭の中で言葉だけが巡り巡って・・・気がついたら館長さんはいなかった
ゆっくり辺りを見回すと、大きな窓にはカーテンが閉められていた
灯りは、カウンターにある卓上ライトが1つだけ
館長さんはしっかりした人だから、アタシがいるのに図書館の電気をつけずに行くとはあまり思えない

(・・・もしかして、意図的に電気をつけていかなかった・・・?)

電気をつければ、アタシが此処にいる事がカーテンを閉めていてもすぐ分かる
だからあえて蛍光灯をつけずに、この卓上ライトの小さな灯りだけをつけて行ったのかもしれない

(・・・館長さん、早く帰って来ないかな・・)

不安と恐怖はあるけれど、夕方よりかはだいぶ落ち着いてきたような気がした

(・・・まだ、門の所にいるのかな・・・)

少し様子を見てみようかと、椅子から離れてカウンターの所にある窓の近くまで来た

『・・び・・よ、ぉ・・・ちャ・・・』

図書館の入り口の方から、歪な子供の声がした
ペタ、ペタ・・と、まるで素足で歩いているような足音が・・・ゆっくりこっちに向かってる

『びィ・・よ、リ・・・ぢャ・・・ド、ゴ・・・・?』

足音と声が、カウンターのあるスペースまで来た
アタシは足音がこっちに近づく前に、咄嗟にカウンターの中へと身を隠した
再び甦る、身体の振るえ
さっきまで声すら出すこともできなかったのに、今はちょっとやそっとの衝撃で声が漏れてしまいそう

(もし、声が漏れたら・・“アレ”に気づかれる・・・)

アタシは両手で口を押さえて、声を押し殺した
手に伝う、生温い水滴
恐怖からか、涙が止まらない

『かグ、れ・・・んボ・・?・・ミ゛ィ・・・が・・オに・・・?』

声が、カウンターのすぐ後ろからした
早く、早くどこかに行って・・・!!!!

『ガく、れん・・・ボ・・・ビょ、り・・・チャ・・ど、コ・・・?』

ペタ・・・ペタ・・・と、足音が遠のいていく
声も、どこ?どこ?と言いながら・・・遠のいていく

(早く、館長さん帰ってきて・・・!!!!)

アタシはカウンターから出ずに、ただひたすら館長さんの帰りを待った
まさか自分自身に、こんなホラー映画や小説のような事が起こるなんて
怖い、嫌だ・・・アタシは、どうなっちゃうの・・・?

(とに、かく・・・ここにいれば・・・館長さんが帰ってくるまで、何とか・・・)

そう思っていた時に、何故か友達とホラー映画とかの話をしていたのを思い出した
映画を見終わった時に言った、友達の台詞

「よく教卓みたいな机の下とか、クローゼットとか物置に隠れたりするけどさ~。
 アレって馬鹿だよね~、目の前に来られたら逃げらんないのにさ」

アタシが今隠れているカウンターは、目の前しか逃げ場がない

『ヒよ゛、りィ・・・ちャ゛・・・み゛ィづゲダ

目の前に、逆さになった女の子の顔
片方の目がなく、顔の半分が黒い空洞のように塗りつぶされた女の子の顔
ぎょろりとアタシを見つめる、青い目
歪に歪んだ女の子が、歪な笑みを浮かべながらアタシを見てる
不思議と、声は出なかった
女の子の継ぎ接ぎだらけのボロボロの手が、アタシの方へと伸びてきた
もう、逃げられない

「遊びの時間は終わりだ、クソガキ」

唐突に聞こえた、男の声
それと同時に、目の前にいた女の子が消えた
パリン!!と響く、ガラスが割れる音
そして
アタシの目の前に現れた、ロングコートの男
一体・・・何が、起こったの?

「ここからは、“狩り”の時間だ・・」

男はそう言うと、割れた窓から外へと行ってしまった



・懺悔室・
----------------------
第2話書き上げたぜコンチクショウ!
しかし意外と難産だったorz
てか館長、普通に入ってきてるがなアレ(笑)
まぁそこら辺は第3話辺りで触れるので、今はそっとして置いてあげてください(笑)
とりあえず、ひよりが見つけられたシーンが仕事中ずっと頭ん中にあった
リアルにあれは怖いと思う、書けて満足!

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