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小説などのネタ帳
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下の「揺らぐ灯火、消えるまで」の続き
影朱です、ついポロッと「書いてみようか~」って言ったら「書けばいいと思う」と言われたので書いた
死にネタ注意、色々とすみません


ピチョン・・・ピチョン・・・

何かが滴る、そんな音

ピチョン、ピチョン・・・

とても、とても耳障り

ピチョン、ピチョン・・・

頬から伝う、生暖かいモノ

ピチョン、ピチョン・・・

手で拭えば、真っ赤に染まった



「・・影先輩!」

耳障りな音の他に聞こえた、聞きなれた声
振り返ると、彼女がいた
けれどその表情は、前のソレとは違う顔
とても、悲痛に歪んでる

「何で、あんな事したんですか・・・っ」

彼女はそう、私に問うた
刀を持つ彼女の手が、僅かに震えているのが見て取れる

「さァ、何でだろうねぇ・・」

ヘラリと笑って見せると、目の前に一太刀の刃
杖で受け止めずに身体を斜めに引いて、その刃を避けた
その途端、身体に走る衝撃
ぶっ飛ばされる瞬間、視界の端に見える彼女の足
避けたその時に、後ろでに蹴りを入れられたのかと私は理解した

「どう、して・・・どうして・・・!!!」

彼女の震えるその声が、やけに耳に届いて鼓膜を揺する
よろける身体を立て直して、私はゆっくり彼女の方を見た
色んな感情が入り混じった、その瞳
そこから流れ落ちる、雫
再び刀を構え直して、私を睨みつける朱月ちゃん

「・・もうね、どうでも良くなっただけだよ。
 全部消えちゃえばいいと思っただけさ、何もかも・・・全部ね」
「っ・・・」

刀を持つ彼女の両手が、震えてる
何ですぐに殺しに来ないのか
何でこんな無駄ともいえる問答をするのか
私を殺せば、それで全て終わりだろうに

「・・・ねぇ、朱月ちゃん」

そう出来ないのは
彼女の中に、まだ私への執着があるからなのか

「仮面の幼馴染と、眼鏡の彼・・まだ生きてんの?」

ニヤリと笑って、その言葉を吐き棄てた
目の前の瞳に、混濁の色は無くなった
あるのは、殺気のみ

「・・れ・・・黙れ・・黙れぇえぇぇぇ!!!!」

咆哮にも似た、叫び
迷いの無い切っ先が、真っ直ぐ私へと向かってくる
避けようと思えば、避けられる単調な攻撃
でも、避けようという気さえ起きなかった
鋭利な刃物が、私の身体を貫くその刹那

「・・・ごめんね・・・・・?」

この言葉が、彼女の耳に届いたのかは分からない
けれど、その表情は・・・どこか呆然としていて

「せん、ぱい・・?」

困惑の色に染まった、その瞳
私が避けずに攻撃を受けた事に対してなのか
・・それとも、さっきの一言に対してなのか

「・・・・・・」

口の中が血だらけで、上手く声が出なかった
まぁ、それもそうだろう
彼女の刀は、私の胸を貫いているのだから

「ぁ・・ぅ・・・・」

そろりと、彼女の頬に手を伸ばした
僅かに触れた瞬間、ビクリと彼女は肩を震わせて目を見開いた
死の歩みは早いもので、もう体温すら分からない
薄れていく意識の中で、私の口は無意識に動いていた

『大好き、だよ・・・?』

この言葉が届いたのかは分からない
けれど、届いていたなら・・嬉しいな
朱月ちゃん
私は君に会えて、良かったと思ってる
そして、ごめん
君にこんな事をさせてしまって
でも、私は幸せなんだ
大好きな人と、最後を共に出来たから

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